芋虫
うちの庭に、小さなみかんの木がありまして
よく見たら、小さな卵が産み付けられていました。
調べたところ、みかんの木にはアゲハ蝶しか卵を産まないとの事。
アゲハ蝶の幼虫と言えば、私にとって
世界一嫌いなものと言っても過言ではなくて
恐れていた事は、こどもが
幼虫を飼いたがる事でありまして
そんな予感は、いとも簡単に的中するのでありまして…
頼むからそれだけは、、ゴキブリでもゲジゲジでも何でも良いから、幼虫だけは…
と訴える私の願い虚しく、カミさんとこどもは卵をとって飼い始めてしまいました。
無責任にも、途中で世話をしなくなってくる訳です。
途中から自然と世話係が私にシフトしてくるのです。
しかしながら…
元々、まともに幼虫を見るのも嫌でしたが、何とか慣れてくる訳で
世話やいていると、何となしに愛着も湧いてくる訳です。
用事もないのに、気になって見てしまうんですよね。
蛹になり、蝶々になって飛び立った時は嬉しいものでした。
そんな訳で…
家には今、三回目の幼虫が飼われています。
昔の記憶
もう3年程前の話ですが
カミさんとこどもがインフルエンザに掛かった事がありました。
こどもって凄く熱が出ますが、案外
2日程で治っちゃうんですね。
それに対してカミさんは、1週間位寝込んでました。
カミさんの実家は近くですが、お義父さんお義母さんに病気うつす訳にもいかないと思い(後に二人とも予防接種受けてた事を知りましたが…)
仕事を休んで世話に明け暮れました。
その間の、カミさんの文句の嵐と言ったら
家事の手際が悪いだの、雑炊がまずいだの…
辛すぎたのか、詳細は記憶から消されてます。
後日、カミさんの体調が良くなってからまた療養中の文句をぶり返された日が来まして。
今度は体調が良いからこの前以上に口がよく回る事…
私が何を言い返そうとしても、口を挟む隙間も無く
私は思わず、こたつをちゃぶ台返ししてしまいました。
すると勿論
カミさんの反撃
押入れにしまってあった、私の宝
社会人一年目のボーナスで買ったエレキギターを引っ張り出され
ひっくり返ったこたつに何度もギターを叩きつけられ
玄関にポーン…
ガッシャン。
ギターのネックは折れませんでしたが、私の心は完全に折られましたね。